特区調整費を活用して大規模な次世代燃料電池社会実証を実施!
特区調整費を活用して大規模な次世代燃料電池社会実証を実施!
~次世代燃料電池を核としたエネルギー社会の実現を加速~(平成26年8月19日発表)
〇 この度、グリーンアジア国際戦略総合特区では、国の総合特区推進調整費※1 17億5千万円を活用し、九州大学・次世代燃料電池産学連携研究センター(NEXT-FC)において「スマート燃料電池社会実証」を実施することが決定しました。当該調整費を活用した事業としては、本特区初、全国的にも過去2番目となる規模です。
〇 発電効率の高さから次世代燃料電池として期待される固体酸化物形燃料電池(SOFC)※2 については、特に、業務用・産業用では試作機の段階にとどまっており、耐久性・信頼性の向上、さらなる高効率化が課題となっています。
〇 このため、「スマート燃料電池社会実証」では、NEXT-FCに実証サイトを整備するとともに先端分析機器を導入し、様々な環境下で稼働中のSOFC内部を直接観察することにより、SOFC劣化要因の解明手法を確立し、家庭用燃料電池の普及拡大や業務用・産業用燃料電池の本格的な市場投入につなげていきます。
〇 また、九州大学伊都キャンパスを実証フィールドとして、SOFC実機による系統電力との連携や、再生可能エネルギーからの水素製造及び貯蔵、燃料電池自動車(FCV)からの電気供給などの実証を行い、次世代燃料電池を核としたエネルギー社会の実現を加速します。
〇 これまでグリーンアジア国際戦略総合特区では、県内に約850億円の投資と約550名の新規雇用創出などの成果を上げています。本事業の実施により、国が「エネルギー基本計画」で位置づける「水素社会の実現に向けた取り組みの加速」に貢献し、特区のさらなる進展を図ってまいります。
※1 総合特区推進調整費
総合特区制度における財政支援措置の一つとして、特区計画の実現を支援するため、各府省の予算制度を重点的に活用した上でなお不足する場合に、機動的に各府省の予算を補完するもの(内閣府に予算計上)。平成26年度予算額95億円。
※2 固体酸化物形燃料電池(SOFC)
燃料電池は燃料を燃やさずに電気化学反応によって直接発電することが可能で、発生した熱も有効利用できる高効率な発電システムである。その中で、電解質にセラミックスなどの固体酸化物を用いる「固体酸化物形燃料電池(SOFC)」は、高効率発電が可能であり、次世代燃料電池の本命と考えられている。SOFCの実用化には、更なる耐久性・信頼性の確保や低コスト化が課題とされている。なお、本年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画において定置用燃料電池は、家庭用の普及・拡大並びに業務・産業用での実用化に向けた技術開発・実証を推進すると位置づけられている。
リンク先⇒九州大学プレスリリース
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